ニキビ
ニキビには主に男性ホルモン(テストステロン)により皮脂腺が活性化されて皮脂分泌が増え、皮脂腺の出口の角化が亢進して角栓を形成して(簡単にいえばアカが出口につまる)
さらに皮脂が貯留することによっておこる→面疱(白ニキビ)
その角栓が酸化したり汚れたりして黒くみえる→開放型面疱(黒ニキビ)
にきび菌(アクネ菌)やマラセチア(カビ)が増殖し赤く炎症をおこした→炎症性丘疹・膿疱(赤ニキビ)
があります
図に示すようにニキビの主な原因は
1.角栓のため皮脂がたまってでない
2.皮脂が作られる量が多い
3.ニキビ菌やマラセチアが悪影響を与えている
の3つです
つまりこれらをうまくコントロールすればいいわけです
2008年にディフェリン治療が始まるまで保険治療されてきたものは
メインは塗る化膿止めや飲む化膿止めで、あとは少しビタミンと場合によってはホルモン剤あるいは漢方といったところで、ニキビ菌を殺す治療が主で、角栓をできなくするという治療が欠けていました
そこでケミカルピーリングで角栓をとり、皮膚の新陳代謝を高めてニキビを改善するという治療が自費診療ながらも多く行われてきました
そこに2008年秋にやっとすでに当時世界標準治療となっていたディフェリンと呼ばれる外用レチノイド(塗るタイプのビタミンA)が登場し、医学的には 毛包漏斗部の角化を抑制し、角化異常の改善をする(皮脂の出口をつくる治療)ができるようになりました
ディフェリンでは、乾燥 不快感 かゆみ 赤み などの副作用がでることや効くまでに時間がかかるなどもありますが、本来のニキビ治療らしい治療が加わったというわけです
ディフェリンは保険がきき、自宅で治療できるというメリットがあり、ケミカルピーリングは毎日行う必要はなく少ない回数で治療できるというメリットがあります
しかしやはりディフェリンもケミカルピーリングも万能ではありません
最近は当院ではeマトリックス治療をニキビ跡だけでなく、活動性のニキビの難治例に対しても行うようになり、高い効果を認めています
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